仮想サーバーと物理サーバーの違い

近年お客さまからお問い合わせの多い、VPSサービス/クラウドサービス(仮想サーバー)と専用サーバー(物理サーバー)の違いについて説明します。
システムの導入検討の参考に、ご活用ください。
専用サーバーとは、ユーザーが1台の物理サーバーを専用して使うサービスです。
VPSサービス/クラウドサービスと比較して次の点でメリットがあります。

セキュリティ対策とメンテナンス頻度

VPSサービス/クラウドサービスは、1台の物理サーバーを複数ユーザーで共用するにあたり一般的に仮想化プログラム「ハイパーバイザー」を使用してシステムを実現しています。

ハイパーバイザーのセキュリティ対策が十分になされていないと、ハイパーバイザーを攻撃されることにより、上位に構築している仮想サーバー(個々のユーザーのサーバー)へのハッキングの土台になるなどの危険性が出てくるため、 VPSサービス/クラウドサービスにおいては、これに対する脆弱性対応やセキュリティ対策が非常に重要になっています。

また、この性質により(ハイパーバイザーを攻撃することで、一度に複数の仮想サーバーをハッキングできる可能性を持っているため)、攻撃者からターゲットにされやすいという側面もあります。

ハイパーバイザーの脆弱性対応は、サービス事業者が実施するもので、具体的な例として新しいアップデートプログラムの適用などが挙げられます。
ユーザーから見るとシステムメンテナンスなどとして、サービス借用を取って対応されているケースが多いです。

このような仮想環境に特有のセキュリティリスクとその対策が必要になるため、一般的にVPSサービス/クラウドサービスは、専用サーバーよりも事業者によるメンテナンス頻度が多いとされています。

パフォーマンス

VPSサービス/クラウドサービスの場合、サーバー(主にCPUとメモリ)を複数のユーザーで共用するため、複数ユーザーで同時にアクセスが集中したときなどに、CPUに負荷がかかりパフォーマンスが低下するといった可能性が常にあります。

また、特に中・大規模なデータベースの基盤については、メモリを大量に必要とする点や、定期的に行うチェックポイント(メモリ上のデータとディスク上のデータを同期させる)の間は大量のI/Oが発生する点などから、仮想化技術を利用せずに物理サーバーで運用する方がパフォーマンス面で良いとされています。

ソフトウェアの動作要件

近年、仮想サーバーに対応したソフトウェアやライセンス体系が増えて来ており、ソフトウェアの動作要件として、物理サーバーを必須とされているケースは減少している傾向にあります。

しかし、現在もデータベースソフトウェアや、利用にあたってMACアドレスを参照するソフトウェアなど、物理サーバーのみで使用可能・または動作保障がなされているソフトウェアも一部存在します。

VPSサービス/クラウドサービスと専用サーバーを比較する際には、利用予定のソフトウェアの動作要件についてもご確認の上、ご検討ください。

専用サーバーには上記のようなメリットがありますが、一方でVPSサービス/クラウドサービスは、一般的にローコストで短期からの利用が可能であったり、ライブマイグレーション機能の提供など、物理サーバーにない様々なメリットがあります。
最適なシステム設計となるよう、それぞれの良さを組み合わせてお使いになることをお勧めいたします。