はじめてご利用の方へ(スタートアップガイド)_ 簡易サーバ設定

機能

ネームサーバ・Webサーバ・メールサーバの基本的な設定をコントロールパネルの画面から簡単な操作で行うことができる機能です。 面倒な手作業での設定ファイル編集を行わず、短時間で自動的にサーバの構築作業を行うことが出来ます。

簡易サーバ設定で設定を行うと、以下のことが出来るようになります。

  • 設定されているホスト名をもとにネームサーバ設定が行われ、お客様のドメイン名で仮想専用サーバにアクセスできるようになります。
  • Webサーバ・FTPサーバの設定が行われ、ホームページのコンテンツを設置する環境が整います。
  • メールサーバの設定が行われ、お客様のドメインを使用したメールサーバとして使用することが出来るようになります。(Maildir形式)
  • SSHサーバの設定が行われ、SSHでログインすることが出来るようになります。
  • 簡易サーバ設定は、オンラインマニュアルを元に基本的なサーバ設定を行う機能です。簡易サーバ設定後、お客様にて、よりセキュリティを高める設定をしてご利用いただくことを強くお勧めいたします。

なお、簡易サーバ設定ではアカウントの作成は行われません。 実際にご利用頂くにあたり、簡易サーバ設定を行った後にアカウントの作成作業を行って頂く必要がございます。

また、単一のドメインをご利用になることを前提としているため、バーチャルドメインの設定など複雑な設定は行われません。 複数のドメインを使用したり、より詳細な設定の変更を行いたい場合はオンラインマニュアルやLinux・サーバ関連の書籍をご参照の上、手作業で設定ファイルを変更してご利用下さい。

※ 注意
・簡易サーバ設定は、必ず初期状態(デフォルト)にて実行してください ・手作業で何らかの設定を行った後に簡易サーバ設定を実行されますと、設定ファイルの内容が本ページで掲載している内容に上書きされてしまったり、不具合が発生したり、設定が正常完了しない場合がございます。

事前に必要な準備

簡易サーバ設定機能をご利用頂く場合、事前に準備を済ませて頂く必要がございます。

  • WebARENA SuitePROのサーバで使用する独自ドメイン名を取得する。
  • 以下の2つのネームサーバをレジストラ(ドメインを取得した業者)に申請し、取得した独自ドメイン名のネームサーバとして登録しておく。
  ドメイン名 IPアドレス
ネームサーバ1 ns.(独自ドメイン名) (仮想専用サーバのIPアドレス)
ネームサーバ2 ns4.sphere.ad.jp 202.239.113.30

独自ドメイン名と仮想専用サーバのIPアドレスはお客様によって異なります。 たとえば、お客様が取得したドメイン名が example.com で、 仮想専用サーバのIPアドレスが192.0.2.5 の場合レジストラに申請するネームサーバ情報は以下のようになります。


ドメイン名 IPアドレス
ネームサーバ1 ns.example.com 192.0.2.5
ネームサーバ2 ns4.sphere.ad.jp 202.239.113.30
  • ホスト名を設定する。
    ホスト名の設定が行われていない場合は、簡易サーバ実行時に、「コントロールパネル」-「簡易サーバ設定」画面の「ホスト名」に お客さまがご使用になる ドメイン名を入力してください。

ホスト名につきましては、こちらご参照ください。

設定方法

簡易サーバ設定を行う場合は、コントロールパネルにログインして「初期設定」メニューから「簡易サーバ設定」を選択します。 表示された画面にある「簡易サーバ設定」ボタンをクリックして下さい。 確認の画面が表示されますので、「OK」ボタンをクリックして下さい。

これで簡易サーバ設定が実行され、ネームサーバ・サーバの設定が完了します。
簡易サーバ設定完了後に表示される「SSHのアクセス制御」を実行した後、rootアカウントでSSHログインを行ってください。 そして、スタートアップガイド - アカウントの作成のページに書かれている手順でご利用になるアカウントを作成してください。

※正常に終了していない場合は、コントロールパネル上に "エラー 003" や "エラー001" などのエラーが表示されます。
 *注:"簡易サーバー設定が完了しました。" と表示されれば、正常に完了しております。
※エラーが表示された場合は、テクニカルサポートまでお問い合わせください。

設定される内容

自動設定される設定ファイルは下記の通りです。設定ファイルの自動設定に伴い、 .backup.-月日- :. という拡張子を付けて保存されます。

  • ネームサーバ
    /etc/named.conf
    /etc/rndc.conf
    /var/named/ホスト名.db
  • Webサーバ
    /etc/httpd/conf/httpd.conf
  • FTPサーバ
    /etc/vsftpd/vsftpd.conf
  • メールサーバ
    /etc/postfix/main.cf
    /etc/postfix/master.cf(submissionポート設定)
    /etc/dovecot.conf
  • ホスト名の設定 /etc/sysconfig/network※1※2

※1 ホスト名の設定を実施した場合、再起動後もホスト名が反映されるように上記ファイルにも設定を行います。

※2 簡易サーバ設定で、ホスト名を設定した際に「システムエラー」となる場合は、お手数ですが、 /etc/sysconfig/network の「HOSTNAME」を「HOSTNAME="localhost.localdomain"」として、再度、簡易サーバ設定をお試しください。

再起動後もホスト名が反映されるように上記ファイルにも設定を行います。

設定される具体的な内容は以下の通りです。なお、$hostname$ipaddress$dateは以下内容に置き換えられます。

  • $hostname --- 設定されているホスト名
  • $ipaddress --- 仮想専用サーバのIPアドレス
  • $date --- 設定を行った西暦+月+日+時(24h表示)

[ ホスト名の設定 ]

  1. /etc/sysconfig/network ファイルの"HOSTNAME"と異なるホスト名を「簡易サーバ設定画面」の「ホスト名」に入力し簡易サーバ設定を実行した場合、 /etc/sysconfig/network.backup.年-月日-時:分.秒 というファイル名に変更してバックアップします。
  2. /etc/sysconfig/network の"HOSTNAME"に入力したホスト名が記述されます。
    NETWORKING="yes"
    GATEWAY="192.0.2.1"
    HOSTNAME="$hostname"

[ ネームサーバ設定 ]

  1. /etc/named.conf ファイルがある場合、 /etc/named.conf.backup.年-月日-時:分.秒 というファイル名に変更してバックアップします。
  2. 初期状態の /etc/named.conf ファイルの末尾に以下の記述を加えた /etc/named.conf ファイルを作成します。
    zone "$hostname" IN {
            type master;
            file "$hostname.db";
            allow-update { none; };
            allow-transfer { 202.239.113.30/32; };
    };
  3. /var/named/$hostnameファイルがある場合、 /var/named/$hostname .backup年-月日-時:分.秒 というファイル名に変更してバックアップします。
  4. 以下の内容のゾーンファイルを /var/named/$hostname.db というファイル名で作成します。
    
    $TTL    86400
    @               IN SOA  ns.$hostname.       root (
                                  $date10        ; serial
                                  3H              ; refresh
                                  15M             ; retry
                                  1W              ; expiry
                                  1D )            ; minimum
    
                    IN NS           ns.$hostname.
                    IN NS           ns4.sphere.ad.jp.
                    IN MX 10        @
    
                    IN A            $ipaddress
    ns              IN A            $ipaddress
    www             IN A            $ipaddress
  5. /etc/rndc.conf ファイルがある場合、/etc/rndc.conf.backup年-月日-時:分.秒 というファイル名に変更してバックアップします。 /etc/rndc.conf につきましては、プログラム上必要となりますため簡易サーバ設定に組み込まれておりますが、ファイルへの編集は行われません。
  6. 以下のコマンドをroot権限で実行し、namedの再起動と自動起動設定を行います。
    /sbin/service named restart
    /sbin/chkconfig --level 3 named on

[ Webサーバ・FTPサーバ設定 ]

  1. /etc/httpd/conf/httpd.conf ファイルがある場合、 /etc/httpd/conf/httpd.conf.backup .年-月日-時:分.秒 というファイル名に変更してバックアップします。
  2. 初期状態の /etc/httpd/conf/httpd.conf ファイルの「KeepAlive」・「ServerAdmin」・「ServerName」・ ]「AddDefaultCharset」設定行を以下のように書き換えた /etc/httpd/conf/httpd.conf ファイルを作成します。
    変更前)KeepAlive Off
            ServerAdmin root@localhost
            #ServerName www.example.com:80
            AddDefaultCharset UTF-8
    
    変更後)KeepAlive On
            ServerAdmin root@$hostname
            ServerName $hostname
            #AddDefaultCharset UTF-8
  3. 以下のコマンドをroot権限で実行し、httpdの再起動と自動起動設定を行います。
    /sbin/service httpd restart
    /sbin/chkconfig --level 3 httpd on
  4. /etc/vsftpd/vsftpd.conf ファイルがある場合、 /etc/vsftpd/vsftpd.conf.backup. 年-月日-時:分.秒 というファイル名に変更してバックアップします。
  5. 初期状態の /etc/vsftpd/vsftpd.conf ファイルの「anonymous_enable」・「ascii_upload_enable」・ 「ascii_download_enable」設定行を以下のように書き換え、末尾に「use_localtime」行を追加した /etc/vsftpd/vsftpd.conf ファイルを作成します。
                      
    変更前)anonymous_enable=YES
            #ascii_upload_enable=YES
            #ascii_download_enable=YES
    
    変更後)anonymous_enable=NO
            ascii_upload_enable=YES
            ascii_download_enable=YES
    
    追加)  use_localtime=YES
  6. 以下のコマンドをroot権限で実行し、vsftpdの再起動と自動起動設定を行います。
    /sbin/service vsftpd start
    /sbin/chkconfig --level 3 vsftpd on

[ メールサーバ設定 SMTPサーバ ]

  1. 以下のコマンドをroot権限で実行し、システム標準のメールサーバプログラムをPostfixに切り替えます。
    /usr/sbin/alternatives --set mta /usr/sbin/sendmail.postfix
    /sbin/service sendmail stop 2>/dev/null >/dev/null
    /sbin/service exim stop 2>/dev/null >/dev/null
    /sbin/service postfix start 2>/dev/null >/dev/null
  2. /etc/postfix/main.cf ファイルがある場合、 /etc/postfix/main.cf.backup年-月日-時:分.秒 というファイル名に変更してバックアップします。
  3. 初期状態の /etc/postfix/main.cf ファイルの「myhostname」・「mydomain」・「inet_interfaces」設定行を以下のように書き換え、末尾に 「smtpd_sasl_auth_enable」・「broken_sasl_auth_clients」・「smtpd_recipient_restrictions」設定行を追加した /etc/postfix/main.cf ファイルを作成します。
    変更前)#myhostname = host.domain.tld
            #myhostname = virtual.domain.tld
            #inet_interfaces = all
            inet_interfaces = localhost
            #home_mailbox = Maildir/
    
    
    変更後)#myhostname = virtual.domain.tld
            myhostname = $hostname
            #mydomain = domain.tld
            mydomain = $hostname
            inet_interfaces = all
            #inet_interfaces = localhost
            home_mailbox = Maildir/
    
    
    追加)  smtpd_sasl_auth_enable = yes
            broken_sasl_auth_clients = yes
            smtpd_recipient_restrictions = 
            permit_sasl_authenticated, reject_unauth_destination
    ※「smtpd_recipient_restrictions」設定行は表示の都合上改行していますが、実際には1行に続けて記述されます。
  4. /etc/postfix/master.cf ファイルがある場合、 /etc/postfix/master.cf.backup.年-月日-時:分.秒 というファイル名に変更してバックアップします。
  5. 初期状態の /etc/postfix/master.cf ファイルの「submission」設定行を以下のように書き換えた /etc/postfix/master.cf ファイルを作成します。
    変更前)#submission inet n       -       n       -       -       smtpd
            #  -o smtpd_enforce_tls=yes
            #  -o smtpd_sasl_auth_enable=yes
            #  -o smtpd_client_restrictions=permit_sasl_authenticated,reject
    
    変更後)submission inet n       -       n       -       -       smtpd
            #  -o smtpd_enforce_tls=yes
              -o smtpd_sasl_auth_enable=yes
              -o smtpd_client_restrictions=permit_sasl_authenticated,reject
  6. 以下のコマンドをroot権限で実行し、Postfix・saslauthdの再起動と自動起動設定を行います。
    /sbin/service postfix restart
    /sbin/chkconfig --level 3 postfix on
    /sbin/service saslauthd restart
    /sbin/chkconfig --level 3 saslauthd on

[ メールサーバ設定 POPサーバ(Maildir形式) ]

  1. /etc/dovecot.conf ファイルがある場合、 /etc/dovecot.conf.backup年-月日-時:分.秒 というファイル名に変更してバックアップします。
  2. 初期状態の /etc/dovecot.conf ファイルの「protocols」・「mail_location」設定行を以下のように書き換え、/etc/dovecot.conf ファイルを作成します。
    変更前)#protocols = imap imaps pop3 pop3s
            #mail_location =
    
    変更後)protocols = imap pop3
            mail_location = maildir:%h/Maildir
  3. 以下のコマンドをroot権限で実行し、Dovecotの再起動と自動起動設定を行います。
    /sbin/service dovecot restart
    /sbin/chkconfig --level 3 dovecot on

[ SSHサーバ設定 ]

以下のコマンドをroot権限で実行し、sshdの再起動と自動起動設定を行います。

/sbin/service sshd restart
/sbin/chkconfig --level 3 sshd on