株式会社Sosoft

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大阪府堺市に本社を構える株式会社Sosoft(ソウソフト)(以下Sosoft)が運営する「三国裂」は、2013年6月の提供開始から1年で累計20万ダウンロードを達成した人気のスマートフォン用シミュレーションゲームだ。Sosoftにとって、初の試みであったスマートフォン用ゲームの爆発的なトラフィックを支えているのが NTTPCコミュニケーションズ(以下、NTTPC)のデータセンターだ。

課題
  • スマートフォン用ゲームの爆発的なトラフィックに耐えられるデータセンターの確保
  • 必要となる回線の帯域を想定することが困難な中、初期費用を抑えたい
解決
  • 人気の高いオンラインゲームのほか、多数のゲームサービスのインフラとして活用されているデータセンターを採用
  • 従量課金制で、最初はスモールスタートで費用を抑えつつ、トラフィックの増加に合わせて柔軟に帯域を拡張できた

導入背景と課題

爆発的なトラフィックに耐えるデータセンターの確保

三国裂はもともと中国で開発され、韓国、台湾などでも非常に人気を博したゲームアプリケーションである。500人以上の有名な武将を揃えて軍勢を成し、強敵を倒しながら天下統一を目指す、まさに『三国志』の舞台そのままのバトルゲームである。

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Sosoftは、これまでWebサイト開発や印刷・デザイン、ECサイト運営をメインの事業としており、スマートフォン用ゲームの運営事業は初の試みであった。海外で高い実績を誇るゲームサービスであったがゆえに、それを支えるインフラをどうすべきかノウハウも乏しく、システムを設置するデータセンターの選定には、代表取締役の新堀弘明氏もかなり悩んだという。「これまでの国外での実績上、多数のユーザーから膨大なアクセスがあることは予測していました。そのトラフィックを支えることのできるデータセンターを探して、さまざまなサービスベンダーの情報を集め、担当者に話を聞きました」(新堀氏)

採用の決め手

回線の安定性とゲームインフラとしての実績とノウハウ

ゲームシステムの導入実績を活かした提案と安定したインフラ

「NTTPCのデータセンターを選んだ理由の1つめは、「安定性」です。大容量のバックボーンネットワークを備え、ゲームインフラとしても導入実績があり、多数のノウハウを蓄積していました」(新堀氏)
三国裂が、多くのユーザーを獲得した秘密は、ユーザー同士のコミュニケーション機能が充実していることにある。ユーザー個人でバトルを楽しむことはもちろん、全国のユーザー同士でチームを組み協力して強敵と戦ったり、チーム戦を楽しんだりすることも可能だ。

なかでも、「リアルタイムチャット機能」を設けていることが大きな特長である。ゲーム上でユーザー同士が会話できる機能で、作戦の内容や自分の状態をバトルしながら話し合うことができる。パソコンやゲーム専用機などのオンラインゲームではよく見られる機能だが、スマートフォン用ゲームで実装されているケースは少ない。

またこうしたオンラインゲームでは、ユーザーを飽きさせないようなイベントを実施するのが一般的だ。三国裂でも、数種類のイベントを用意して、毎日定期的に実施している。前述した強敵とのバトルやチーム戦もイベントの1つだ。この時間帯には、数万というユーザーが同時にアクセスし、チャット機能を使って楽しむため、膨大なトラフィックが発生する。ほかにも、メディアで広告を発信したときには、数時間で最大で4万ダウンロードを記録したこともあった。

「こうした爆発的なトラフィックは、なかなか想定することができません。NTTPCはそうした知見が豊富で、さまざまな解決策を持っています。提供開始前には、3日に一度は電話で相談していましたよ」(新堀氏)

ネットワーク図

トラフィックの増加に合わせ柔軟に帯域を拡張できることにメリットを感じた

新堀氏が懸念していたもう1つの要素は、「初期コスト」だ。人気のゲームであるがゆえに、将来的にどれほどのトラフィックを処理しなければならないのか、必要となる回線の帯域を想定することは困難だった。

ゲーム業界は、非常にシビアな世界だ。人気が出れば、膨大なトラフィックを抱えることになるが、人気が出なければ広帯域の回線もムダになってしまう。良くも悪くも、当初の想定通りに行かないのが、ゲーム事業の常なのだ。新堀氏にとっても、三国裂が抱える20万ユーザーは、これまでの実績から想定できた数字であったが、それでも当初は不安を覚えた。

「他のデータセンター事業者のほとんどは定額制で、はじめから広帯域の回線を提案されました。それでは、初期段階の通信コストがあまりに高くなってしまいます。NTTPCが提案してきたのは従量課金制で、最初は費用を抑えつつスモールスタートして、トラフィックの増加に合わせて柔軟に帯域を拡張できることにメリットを感じました」(新堀氏)

このような懸念を抱える中、新堀氏がWebARENA Symphonyを選んだ2つめの理由が、「カスタマイズ性」である。システムは中国で開発されているため、彼らの技術的なノウハウをいかに反映させるかがポイントであった。
「何ができて何ができないのかを、開発元へ正確に伝えて、こちらのシステムで実現させる必要がありました。相談した他の事業者の中には、どちらかと言うとビジネスメインのところがあり、話が噛み合わないこともありました。NTTPCは、技術的な知識に優れたスタッフが豊富で、こちらの要望を正確に理解して迅速に回答をくださったため、円滑にコミュニケーションを取ることができました。そうして生まれた信頼感も、NTTPCを選んだ大きな要因の1つです」(新堀氏)。

導入効果と今後の展開

さまざまな知見を提供してくれる、心強いパートナーに

現在、NTTPCは新堀氏に、高速演算処理ができるGPUサーバーを基盤とした「クラウドゲーミング(GaaS)」の提案を行っている。クラウドゲーミング(GaaS)とは、GPUサーバー側で高度な処理を行うことで、非力なスマートデバイスでも高品質なゲームを楽しめるようになる革新的技術だ。

「NTTPCの優れている点は、システムの販売と技術のサポートだけでなく、ビジネスパートナーとして、事業を拡大する提案も行ってくれることです。当社は今後、スマートフォン用ゲームだけでなく、他の分野にも注力していきたいと考えています。そのとき、技術からビジネスまで、さまざまな知見を提供してくれるパートナーがいるというのは、非常に心強いことです」(新堀氏)

2014年6月取材

株式会社彫刻プラスト
  • 株式会社Sosoft
  • URL:http://sosoft.jp/
  • 代表取締役:新堀 弘明
  • 設立:2009年10月
  • 資本金:3,000,000円
  • 本社:大阪府堺市南区槇塚台2-17-28
  • 事業内容: Webアプリケーション 制作、スマホアプリ 制作
  • ▶導入サービス:
  • 共用サーバー
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